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  • 執筆者の写真遠山芳博

010 路面店舗賃料と「テナント生息域」とは?    路面店舗賃料を標高に例えると、その高さに応じテナントという生き物が住める生息域がある?

更新日:2020年5月23日

「雷鳥(らいちょう)」

皆さんもご存知、あの高山に住む白く可愛らしい鳥、

レッドリストの指定を受けているあの鳥です。

想像ですが、雷鳥が高山に住むのには理由があり、

平地では生存が難しのではないでしょうか?

以前のコラムで、

「路面店舗の賃料等高線」という内容を記させて頂きました。

路面商業エリアには、

目には見えませんが確かな賃料相場が存在します。





その路面店舗賃料を「縦軸」にして、

わかり易い例えとして「富士山」をイメージしてください。


「その頂上の標高3,776mを、

銀座4丁目交差点の賃料」、として

裾野に向かいなだらかに賃料が下がっていくとします。





その頂上付近、銀座4丁目交差点や表参道、新宿通り沿いに住めるテナント様、

つまり出店できるテナント様はどんなお店か,

イメージ頂けますか?


「スーパーブランド」

銀座、表参道、新宿等の超一等地路面に君臨する、

言わずと知れた世界展開企業です。

最高の商品を、最高のサービスで、最高の立地で提供する。

わかり易く、決して簡単に真似できないビジネスモデル。

その最高の立地を銀座4丁目交差点周辺とすると、

そこが賃料の最高地点、

例えると富士山の頂上付近です。

最高賃料で収益を確保できるテナント様のみが出店できる孤高の頂点、

この賃料で収益を出せないテナント様は、

物件の募集情報を得ても基本的に出店できません。

では、その真逆の様な業態事例として、

以下を見てみましょう。

「コンビニエンスストア」

今や主要3社は2~5兆円企業、

日本を代表する小売りの巨大店舗網、

上場企業でもあり与信も最高レベル、

社員数も数千人規模、

入居すれば長期安定した営業を継続頂ける可能性高く(一部退店もあり)、

米国本国のコンビニ買収、アジア全域に展開など‥、

とても身近で、かつ巨大な企業群です。

売れ筋の商品を、

原則24時間体制で、

郊外から都心立地と縦横無尽な立地で提供する。

わかり易く、仮に少し真似できても同じコンセプトでは競合できないビジネスモデル。

その出店地域を富士山に例えると、

裾野付近には全て展開中といったところでしょか。

上記2例の間に出店する例として、以下があります。

「ファッションアパレル」

主要商業地を華やかに、

ストリートでの展開は多くのお客様を集客、

ライフスタイルの多様化に並走し非常に多様なお店が百花繚乱する。

無くてはならない業態であることは間違いありません。

その出店地域を富士山に例えると、

裾野付近から頂上近くの8合目付近まで、

様々な賃料価格帯に生息する多様性の高い業態と言えます。

ここで誤解の無い様に記させて頂きますが、

スーパーブランドが偉いとか勝ったとか、

そうでない業態が負けた等の事を申し上げていません。


山頂に住む「雷鳥」も、ふもとに住む「馬」も、

空を飛ぶ「鳩」も、どちらが勝ったとか負けたとか、

上とか下では無いのと同じです。


ただ、動物たちの生息しているエリアが異なるように、

テナント様もその最適な出店立地が異なります。



一般的にはあまり見えないその線引きも、

テナント様には比較的はっきりと見えているはずです。

「路面店舗賃料とテナント生息域」

ターゲット層、商品価格帯、サービス内容、各業態のビジネスモデルにより、

支払える理想的な路面店舗賃料レンジは存在します。

その理想に近い物件を賃借する事で、

それぞれのビジネスを展開し、総合的な「利」を得る。


路面店舗賃料に応じ、

そこに出店するテナント様のビジネスタイプがある程度限定されるのは、

ある意味至極当然に感じます。

ずいぶんと前に、

あるスーパーブランドの方に以下のような質問をしたことを思い出します。

Q:「路面店舗賃料の比較的こなれた立地、例えば銀座の昭和通や、

表参道の外苑前か渋谷寄りの方が、賃料が安い分利益が劇的に出るのではないですか?」 

A:「それは無い。お客様は総合的な満足を求めるものです。

高級バッグを安く買いたいならリユースショップに行くものですが、

そこには商品価値という軸しかない。

銀座中央通りという高揚感、

ラグジュアリーな雰囲気のインテリア、

VIPのようにもてなしてくれる接客、

それ以外も含めた総合的な価値を買いに来てくれるのです。」

更に以下のコメントがありました。

「過去、2番立地で失敗した例が多くあるはずです。

ただ今の時代、2番立地でもビジネスが成り立つなら興味深い。

でも、当社がそのチャレンジをすることはあり得ないし、

おそらく本国の承認を取れないだろう。」

店舗の立地選択は、まさに

「企業・ブランドの意図であり主張」です。

その立地には、賃料という等高線の山があり、

その等高線に住むテナント様は概ね決まっている。

そんな視点で、今度街歩きをされてみると、

また違った見方が出来るのではないでしょうか。

ただその生息域も常に変化し、

他の競合に侵食される危機も当然あります。

この後どこかで、生息域が変化しているという、

下剋上」の様な事例もお伝え申し上げます。


話は変わりますが、

ある一般的な住宅の庭に、「白樺」がある事に違和感を感じていました。

高原で見かけるその白い幹は素敵ですが、

「平地ではすぐ枯れちゃうんじゃないのか?」と、気になっておりました。

最近知ったのですが、白樺は平地でも成長するそうです。

ただ、幹の白い部分が少なくなったり、高原よりも寿命は短いようです。


無理は続かないものだと、

最適なエリアに居た方が健全なのだろうなと、

路面店舗と重ね合わせ感じた次第です。はい!


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