<お伝えしたい事>
「テナントが店舗営業の自由度を最大限に求めるとしたら、路面店舗は今後も注目される!」
(このコラムは、2020年5月24日に記しております)
今々、当方はこの様に感じだしております。
その背景を、以下にご紹介いたします。
<コロナ自粛中に聞こえてきたテナントさん意見あれこれ!>
・時短営業であれば、その開始や終了時間を自由に決めたい。
例えば、12時~18時とか、15時~21時とか、月曜日のみ休みとか・・・
・お店を臨時休業にするなら、その臨時閉店日時、再オープン日時は自分たちの都合で調整する必要がある。
従業員のシフトなど尊重したいし、お店の在庫などもSALE等で軽くしたい。
解除後の状況次第で売上見込めないなら、オープンするだけ赤字なので遅らせて、
再オープン日時など調整しなければ被害が大きくなる!
・路面店舗の物件所有者も、今までの関係が良好であれば賃料減額等、
思ったより対応してもらえている。
2ヶ月限定とか、非常事態宣言中に一定額を減額とか、
5月から数か月間段階的に減額とか、パターンは様々だが、
ビル所有者様にも事情があるので当然かと。
・百貨店からの連絡待ちも、次の動きを早めに打ちたく困っている
・ファッションビルAでは時短営業しているが、全100店舗中2~3店以外は大赤字。
一時的にお店を閉めた方が赤字は少なくなるが契約上それが出来ない。
お店を開けてもお客様が来ないのだから意味が無い。
スタッフも清掃など出来る事は終え、不安や不満の声が聞こえてきている。
・元々当社はECで創業し、リアル店舗に進出した経緯がある。
今もECの方が売上と利益率も高いので、そちらに今後投資を集中する予定。
リアル店舗を閉店する計画は無いが、積極的な新店投資は今のところ考えにくい。
<コロナ後に向けたテナントさんの声あれこれ!>
当方の感覚で6割前後のテナント様が、以下の様にコメントされております。
・少なくとも年内は投資を控え、既存店の回復に注力する
・今期は出店を控える。再開の目途は今のところ不明。
・春物商品は在庫処分、夏物の在庫も含め売り方を思案中
上記は当然と思いますが、
当方の感覚で3割前後のテナント様より、以下のような前向きなコメントも頂いております。
・再オープン時、新しいイベントを仕込み中。
SNSで顧客に配信し、来店いただく日時を分散しご案内する事で、安心して来店いただける配慮を考えている。
ドリンクやスナック程度も準備し、衛生面に配慮すれば安心できる点をアピールするつもり。
塞ぎ込んでいる暇はない。
・店長に自粛解除後のオープンに関しヒアリングすると、もちろん期日に出社すると言っている。そろそろ仕事をしたいんだと思うし、自分もそうだ。
・非接触のお店を作れないものかと思案している!
・ECの売上は20%UPしており順調。
・巣ごもりに合う当社の商品は、ECで140%と驚異的な伸びをしており、リアル店舗の自粛閉店分をある程度カバーできている。
・一等地に旗艦店を計画している。
コロナ自粛の被害はあるがECは150%と絶好調。
今の店舗を移転し使いやすい売り場を年内に確保したい。
・旗艦店の移転を検討すべく、急ぎ一等地物件を探すよう、本国から店舗展開している主要国に指示が来ている。コロナ自粛による被害は少なく、むしろ伸びている商品もある。
・営業は厳しいが、既存店のある場所で魅力的な良い案件あれば積極的に検討するので情報は途絶えさせず案内して欲しい。
目を転じて、国内の商業施設に関するニュース。
<日本の百貨店>
コロナ後の販売強化に向けた新しい取り組みなどのニュースは、
今のところあまり聞こえてきません。
<日本のファッションビル、駅ビル、SC>
やはりコロナ後の販売強化に向けた新しい取り組みなどのニュースは、今のところあまり聞こえてきません。
多くの集客をしてくれ販売額が伸びるから、
百貨店やショッピングセンターに出店する理由がテナント様にはあるはずです。
コロナ後の販売計画に、多くの期待が集まっているはずで、
SCや百貨店の取り組みに注目です。
また目を転じて、海外のニュース。
<海外の百貨店>
「ニーマン・マーカス」、「JCペニー」、「英百貨店デベナムズ」、経営破綻のニュースを皆さんはどう受け止めたのでしょうか?
当方はというと、以下の様に感じました。
「やっぱりそうなったか」
「弱肉強食とは惨いも普遍か!」
「まだまだこれから破綻する百貨店があるのかな?」
「正直アメリカの百貨店って、なんか日本のGMSのようなお店も多く、仕方無いんじゃないのか!」
<箱型商業施設、地下街の新たな設備投資?>
雨の日も、今までなら駅から濡れずにショッピングが楽しめた駅ビルや百貨店、地下街のショッピングモール。
しかしこのコロナ後、おそらく換気設備増強や外壁の開口による窓の設置等、新たなハードのプランニングが始まっていると思われます。
ファッションビルに勤務していた20代の感覚を思い出すに、消費者の方が箱型商業施設を敬遠するかというと、その被害は軽微な気がします。
周辺の知人友人に軽くヒアリングしても、
特に敬遠するようなコメントは今のところ感じません。
郊外型の大型ショッピングモールは、
都心より窓の開口などを設けるスペースがありそうにて、
比較的プランし易いのではないでしょうか。
何れにしても、箱型商業施設のデベロッパーは、
何がしかの設備改修に向けた投資をする必要があると思われます。
<ECと路面店舗に期待!>
当方のような一人で路面店舗専門の仲介業を営む、そう「世界一小さい不動産会社」に取って、このコロナ騒動は致命傷になりかねず、給付金の申請なども今後準備する必要があります。
ただ、正直「希望の芽はある!」と少々楽観的も感じ始めており、理由は以下です。
理由①オープンなストリートショッピング
「三密になりにくい、屋外の安心感」を感じるのは確かです。
理由②自由度
フレキシブルな営業時間設定可能、
SALE等開始の自己判断可能(SC等では届出必要、許可出ない可能性もある?)、
広告宣伝等の販売促進も自由度高い、等‥
危機時に生き残る施策を打ちやすい。
理由③新規出店ニーズ
ECでコロナ被害を最小限に抑えられたテナント様の、
路面店舗継続営業や新規出店、移転ニーズは消えていない。
ECと路面店舗の補完関係は、これまで以上に成立する可能性がある。
理由④マネーは動いている!
日本や海外の株式相場は意外と活況を呈している。
リーマンショック後に日経平均株価が1万円以下に下がったことを思えば、今のところ好材料。
もし日経平均株価が崩壊したら、しばらくだめかもしれないが・・・、
今はまだ希望有。
理由⑤リバウンド消費
中国の報道によると、リバウンド消費もありとの事。
自粛でストレスの溜まった消費者の中で、何かリバウンド的な消費が起こる気もする。
日々の人通りなどを捉え、「今からタイムセール」等による消費喚起も可能!
<お伝えしたい事>
「テナントが店舗営業の自由度を最大限に求めるとしたら、路面店舗は今後も注目される!」
如何でしょうか!
ここまでは、このコロナ自粛期にお聞きした数々のコメント、
ニュースや記事で見聞きした背景を、なんとなく羅列してみました。
コロナによる、世界的に大きく思い重圧を感じるのは当然です。
がしかし、確かに小売りの方々の息づかい、
復活に向けた意志の様な動きも感じ取っております。
自由な営業をし易い、
販促を打ちやすい路面店舗は、
商業一等地にあるナンバー1ストリートより復活していくはずです。
次はそのナンバー2ストリート、次のストリート芋づる式に続きます。
その路面店舗に屋外の安心感はあるにしても、油断は禁物と皆さん理解されています。
什器等の商品棚の間隔、フィッティングルームの見直し、通路の清掃頻度や除菌。
きっと様々な工夫を既にお考えと思います。
既にセール時期に近づいており、
真夏のストリートは買い物客にとり暑さ対策など必要です。
主戦時期は秋からの立ち上がりでしょうか。
これからも皆様と共に、微力非力ながらも、
路面店舗を盛り上げていけたらと意を新たにしております。
私事ですが、
在宅でユーチューブのヨガに「痛た・・・タタタ!」と悲鳴を上げ、
30年?40年ぶりの筋トレ:ハーフスクワットや腹筋背筋に「ウグギュー」と呻き、
ランニングのつもりが、ほとんどウォーキングに見えても・・・・
皆さんとストリートを歩いていきたいと思う、
今日この頃です。
では、これより以下に私の好きな路面店舗画像を添付しますので、
お楽しみください。
路面店舗でお会いしましょう。
Comments